近年ルアーでのロックフィッシュが人気です。
今回は釣って良し食べて良しのキジハタ(アコウ)について、釣り方、タックルを徹底解説してみたいと思います。
釣り歴10年以上。主にルアーでロックフィッシュ、シーバス、青物やってます。 釣るのも捌くのも食べるのも好き。 釣り以外にも筋トレやアウトドア全般も好きです。
キジハタ(アコウ)とはどんな魚
キジハタは、西日本では別名アコウとしても親しまれている魚で、青森以南の日本各地に生息し、ハタ科マハタ属に分類されます。
最大で60cmほどになる個体もいるが、釣りで釣れる平均的なサイズは30cm前後のものが多く、ハタ系の魚としては比較的小型なものに分類されます。
夜行性で昼間は主に岩場やテトラ帯に隠れていますが、マズメの時間帯には餌をもとめて活発に行動すると言われており、小型なものはエビやカニなどの甲殻類を好み、成長すると魚食性が高くなります。
キジハタは性転換をする魚として知られており、小さなうちはメスとして成長し、40cmほどのサイズになるとオスに性転換するといわれております。
キジハタなどの根魚は成長が遅く、3年で25cm、4年で30cmほどしか成長しないと言われています。
各自治体によりキジハタの放流も行われておりますので、小さいサイズのキジハタは傷つけずにリリースするように心がけましょう。
- キジハタ(雉羽太)
- 英名: Redspotted grouper
- ハタ科マハタ属
キジハタはいつ釣れる?
サイズにこだわらないのであれば一年中狙うことはできますが、キジハタ釣りのベストシーズンは、水温が上がり始める6月から10月くらいまでです。
中でも大型に限定すると産卵で接岸する6月から7月がいいとされています。
また、根魚の釣りは夜釣りのイメージが強いですが、他の魚と同様にマズメがベストです。
特にキジハタは上で説明したように、大型になると魚食性が強くなるので、マズメ時は中層でも普通に釣ることができます。
キジハタをルアーで釣る
キジハタはすぐに根に潜り動かなくなるので、アタリの感度とともに一気に浮かせるパワー、さらには根から引き離すパワーが必要になってきます。
上記の点から、ロックフィッシュの釣りではベイトタックルにかなり優位性があります。
ベイトタックルに慣れている方は迷わずベイトタックルをおすすめしますが、ここでは比較的ハードルの低いスピニングタックルをご紹介します。
タックル設定は以下のイラストを参考にしてください。
- ロッド : M〜MH 7.6〜9.2ft
- リール : スピニングリール シマノ3000〜4000番
- メインライン : PEライン 0.8〜1.5号
- リーダー : フロロカーボン 20〜25lb
おすすめキジハタ釣り用ロッド
大型のキジハタをターゲットとする場合は、少し固めのMHあたりがおすすめです。
メジャークラフト 三代目クロステージ ハードロック
1万円弱で買えるハードロック専用ロッドです。キジハタ狙いの場合はMHモデルがおすすめです。
シマノ ハードロッカー BB
宙層の釣りからボトムの釣りまでこなす汎用性を求めて作られたロッドで、安心感とパワーと粘りのあるロッドになっています。
ダイワ HRF
HRF(ハードロックフィッシュ)は、人気だったHRF KJ(キジハタモデル)のDNAを受け継いで生まれ変わったロックフィッシュ専用ロッドです。ライトリグの遠投性能も高く、ターゲットに主導権を与えないパワーもあります。
おすすめキジハタ釣り用リール
シマノ3000、4000番、ダイワ2500、3000番がおすすめです。使いたいラインの太さや長さに合わせて調整しましょう。
シマノ スフェロス SW
1万円弱で買えるシマノおすすめリールです。
シマノ ストラディックSW
オフショアで求められる様々な性能を強化したモデルで、幅広い釣りに流用できます。
ダイワ レグザ
2019年発売で、過酷なフィッシングシーンのも耐えるタフなリールです。
キジハタ釣りで使うライン
メインラインはPEライン
フロロカーボンやナイロンという選択しもありますが、遠投性や感度を考えるとPEライン一択だと思います。
初めての方はとりあえず1号のPEラインでいいと思いますが、通っているフィールドやターゲットに合わせて0.8から1.5号程度から選択してもいいと思います。
おすすめPEライン
ショックリーダー
ロックフィッシュ狙いの釣りでは必ずショックリーダーが必要になってきます。
長さは1m程度でいいと思いますが、深場で根が荒い場所での釣りの場合は2m程度はつけましょう。
太さはメインラインにもよりますが、20~25lb程度のものがいいと思います。
おすすめショックリーダー
キジハタ釣りの仕掛け
キジハタなどの根魚の釣りはワームがメインになります。
メタルジグやバイブレーションといったルアーでもキジハタは釣れますが、基本的に根の荒いフィールドでの釣りになるので、根掛かりを回避することを考えると必然的にワームでの釣りになってきます。
ここではキジハタ釣りにおすすめのリグをいくつかご紹介します。
テキサスリグ
個人的に一番おすすめしたいのがテキサスリグです。
シンカーとビーズをリーダーに通し、先端にオフセットフックをつけた仕掛けです。
シンカーとビーズがカチカチとなることで集魚効果もありますし、シンカーが流動的になっているので根掛かり回避性能が高いです。
キジハタ釣りは根の荒い場所を徹底的に探る釣りなので、根掛かり回避性能の高いテキサスリグは最適な仕掛けではないでしょうか。
直リグ
次におすすめなのが直リグです。
テキサスリグのデメリットとしてスナップがつけれないことがありますが、直リグはリーダーの先端にスナップを付けておきワームからメタルジグにすぐに交換するといった使い方ができます。
ジグヘッドリグ
一番定番なのがジグヘッドリグではないでしょうか。
シーバスなどの他の釣りをやっている方であればすでに使っている場合が多く、比較的気軽に試すことができます。
しかし、針が出ていることで根掛かりの可能性が高く、根周りを探る釣りとしては注意が必要です。
キジハタ釣りのワーム
最近ではキジハタ限定と銘打っているワームが数多く発売されています。
カラーや形状、匂いつきなど様々なワームがありますが、その時々で何が有効になるかわかりません。
最低カラー、形状の組み合わせで3パターン程度は用意しておくことをおすすめします。
キジハタ釣りのおすすめワーム
キジハタ釣りのアクション
キャストして着水後フリーフォール、着底後はすぐにリフトアンドフォールを繰り返すことが基本動作となります。
しかし、キジハタは遊泳力とパワーが強く、ボトム付近でかけるとすぐに根に張り付かれる可能性があります。
そのため、少し浮かせた状態で食わせることを意識してアクションするとキャッチ率が上がってくるでしょう。
活性が低い時間帯など、根掛かりに注意しながらボトムズル引きすると効果的な場合もありますので、魚からの反応を見て様々なアクションでボトム、中層を探ってみましょう。
リフトアンドフォール
まずは、基本のリフトアンドフォールで丁寧に足元まで探っていきましょう。
ルアーが海底に着底後、すぐにロッドを立ててルアーをリフトさせて糸ふけをとり、そのままテンションフォールという動作の繰り返しです。
ロッドを立てる範囲を変えてルアーのリフトする範囲を調整してください。
また、フリーフォールが効果的な場合もあるので、根掛かりが少ないポイントでは戦略的に使ってみてもいいでしょう。
ボトムバンプ
リフトアンドフォールと同じような動作になりますが、ポンポンといった調子でリズムよくボトムを中心に探るアクションです。
ボトム中心に探るアクションなので、根掛かりには注意しましょう。
シェイク
アタリはあるのに乗らないと言った時に、ピンポイントでシェイクを入れてみるのも効果的です。
キジハタからのリアクションバイトが期待できます。
リトリーブ
キジハタは中層で釣れることも多いので、根掛かりの多いポイントなどではリトリーブ(ただ巻き)で探ってみてもいいでしょう。
- リフトアンドフォール - 基本のアクション
- ボトムバンプ - ボトムを中心に探る
- シェイク - 食いが悪い時などに効果あり
- リトリーブ - 根掛かり多発ポイントで使ってみる
根掛かり回避のコツ
根魚の釣りはどうしても根掛かりが多くなってしまいがちですが、根掛かりを回避するコツを頭に入れて少しでも根掛かりを回避できるようにしておきましょう。
テキサスリグを使う
上でも紹介しましたが、テキサスリグは根掛かりしにくいリグなので、キジハタや根魚狙いの場合は積極的に使いましょう。
ボトム着底後放置しない
ボトム着底後に放置すると、ルアーやシンカーが流されて根掛かりが多発します。フォール中も集中して手に伝わる振動や、ロッドのティップからフッとテンションが抜ける瞬間を見落とさないようにし、着底後すぐにリフトするようにしましょう。
根掛かりしても焦らない
根掛かりしてすぐに力を入れてしまうと、シンカーやフックが根に食い込み取れなくなってしまいます。根掛かりしても焦らず少しテンションを抜いて軽くロッドをしゃくって根掛かりを外しましょう。
根掛かりの外し方
どうしても外れない場合は、ロッドと糸を水平にして引っ張ることで糸を切って回収します。この時に糸が切れるギリギリのテンションをかけ続けることで針が伸びたり、折れたりして回収できる可能性があります。
キジハタが根に潜った場合の対処法
キジハタなどの根魚は、フッキングして危険を感じると根に潜り、岩と岩の間でエラを張って動けないようにする習性があります。キジハタが根に潜った場合の対処法も覚えておきましょう。
ラインのテンションを緩めてじっくり待つ
ラインにテンションをかけ続けると、キジハタは力を緩めず一向に根から出てきません。ラインからテンションを抜いてキジハタを油断させ、出てきた瞬間に一気に回収しましょう。
1時間でも待ち続ける
5分や10分では出てこないことも多く、1時間以上待って出てきたキジハタをキャッチできるといったこともありますので、気長に待ってみてもいいでしょう。
諦める
どうしても取れないと確信した場合は、根掛かりと同様に外すようにしましょう。
気軽に釣りたいならぶっこみ釣りや穴釣りもおすすめ
タックルや仕掛けを調整してワームのカラーをいろいろ変更しても、釣れない時は本当に釣れません。
そんな時は、ルアーにこだわらず餌を使って釣ってみるのもひとつの手です。
ルアータックルで穴釣り
テトラや堤防の際、テトラの間などにキジハタは居ついていることが多いので、今キャストしている足元にいる可能性もあります。
キャストして釣れないなら足元もしっかりチェックしてみましょう。
ルアータックルでぶっこみ釣り
上で紹介したテキサスリグを使用して、ワームの代わりに餌をつけてキャストし、そのまま放置しておきましょう。
ベラがかかることもありますが、カサゴやキジハタなどいろいろな魚種を釣ることができます。
餌は鯖の切り身やイカの切り身など、コンビニで買える餌で十分です。
まとめ
今回はキジハタ(アコウ)をルアーで釣る、釣り方とタックルの解説をしていきました。
高級魚と言われるキジハタですが、シーズン中であれば思っているよりも簡単に釣ることができます。
この機会に本格的に狙ってみてはどうでしょうか。
釣り歴10年以上。主にルアーでロックフィッシュ、シーバス、青物やってます。 釣るのも捌くのも食べるのも好き。 釣り以外にも筋トレやアウトドア全般も好きです。
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