1年中釣ることができ、食べておいしいロックフィッシュ”カサゴ”は、白身でおいしい魚です。下拵えから、代表的な料理法の煮つけ、唐揚げだけでなく、白身を生かしたおいしい食べ方をご紹介します。
釣った魚は自分で料理して振る舞うをモットーに関西で休日を中心に釣りをしています。釣果と腕はともかく釣り歴は長いです₍^^;。
ロックフィッシュ”カサゴ”はおいしく食べよう
釣りをする人にはおなじみのカサゴは、食べて非常においしい魚です。最近はライトロックフィシュイングのターゲットとしても人気です。カサゴについては1年中狙って釣れるロックフィッシュ!カサゴ(ガシラ)はこんな魚ですご紹介した通り、非常に身近な魚です。
いろいろな釣り方で、釣りの初心者でも簡単に釣れる魚です。(釣り方については人気No1のロックフィッシュ!カサゴ(ガシラ)基本の手軽な釣り方と身近なロックフィッシュ「カサゴ」を狙ってソフトルアーを使ってみようを参考にしてくださいね。)
そんなカサゴをおいしく食べる料理法をご紹介していきます。
釣ったカサゴの下ごしらえ
カサゴを釣ってお家に持ち帰りました。さぁ、おいしく食べるための準備です。
どんな料理にするか?
を考えるのも楽しいものです。釣ったカサゴを料理するために、まず、下ごしらえです。カサゴの下ごしらえのパターンと手順を上の図にまとめました。最初のうろこを取る段階で、カサゴの大きさ、どんな料理にするかを考えてAグループとBグループに分けます。
カサゴのうろこ取り
カサゴをどんな料理にするにしても、どんなさばき方をするにしても最初に行うのは、魚体を洗い、ウロコを取ることです。カサゴはエラブタや、ヒレが鋭くとがっていますから軍手などをして、けがをしないように準備をしましょう。
- 流水で魚体を洗う:カサゴの汚れを簡単に洗い落とします。下ごしらえの最後にもう一度丁寧に汚れを洗い取ります。
- ウロコを取る:カサゴの体表は小さく硬いウロコで覆われています。うろこ取りの器具を使うよりは包丁を使う方がきれいに取れます。他の魚と同じように尾の方から頭に向かって丁寧に取っていきます。Bの頭を残すグループのカサゴは腹ビレ周り、エラ周りも丁寧に取りましょう。
- 流水でウロコを流す:細かいウロコは乾くとまた貼り付いてしまいます。金タワシなどを使ってうろこをきれいに流し取ります。
Aグループのカサゴの下ごしらえ
Aグループは、比較的大きめのカサゴ(20センチ以上が目安)です。このグループは、頭を落とし、2枚または3枚に卸したり、開いて料理をします。大きさで分けるのはあくまで目安で、カサゴの数が多く手間を省きたいときはこちらの方が手早いです。ただ、カサゴという魚は頭周りにも身が多いので、食いしん坊の方には頭を残すことをお勧めします(もちろん、私も残します。)
カサゴの頭を落とす下ごしらえ
カサゴの頭の落とし方は2通りあります。身を無駄にしないように落とすなら1の位置、刺し身や身だけを料理に使いたいなら2の位置です。どちらもエラブタ、ヒレを持ち上げて切ります。中骨やひれの骨は固いので出刃包丁をたたく様に使います。
- カサゴの頭の付け根の上部分を包丁の切っ先で切り離します。
- 包丁のアゴを切り取る位置に押し当て、そのまま下方向に押し込みます。
- カサゴの頭だけが取れます。
切り取った頭やアラは捨てても良いですが、良いダシが出ます。使う場合は、エラを取り、血合いを洗い流します。頭を落とした後の下ごしらえを2つご紹介します。
a 背開きをし、内臓を取る下ごしらえ
干物にしたり、小型のカサゴの骨のないフライを作るなら背開きにします。唐揚げにするばあは姿で揚げても骨まで食べれますが、骨が苦手な人やお年寄り・子供さんには背開きにして、骨や背びれを取ります。
- 背ビレに沿って包丁を入れて中骨から身を切り離します。この時、腹は切りません。
- -1(中骨を残す場合) 片身が離れたら、内臓を取り、血合いを歯ブラシなどで掃除し、水洗いしてしっかりと水気を取ります。
- -2(中骨を取る場合) 片身が離れたら、内臓を取り、裏返します。中骨が残っている側の身を同じ手順で中骨から切り離します。尻尾を残す場合は、尾のつけ根で中骨を切ります。水洗いし、しっかりと水気をとります。
- 中骨を取ったら、腹骨もすいておきましょう。中骨側から腹骨の下に包丁の刃をいれ皮を切らないように腹骨をすき取ります。
干物を作る場合は、この状態で軽く塩を振り、日陰の風通しの良いところで半日から1日干します。
b 腹を割き、内臓を取る下ごしらえ
刺し身、鍋の具などにする場合は、腹を割いて内臓をとり、2枚卸しまたは3枚卸しにします。
- 頭を落としたカサゴの切り口の腹側に包丁を入れ、肛門あたりまで切り開きます。
- 内臓を包丁でかき出します。
- 中骨部分の血合いを包丁の切っ先で切り、歯ブラシなどを使って水洗いしてきれいにし、しっかりと水気をとります。
2枚卸し、3枚卸しにする
ここからは流水を使いません。まな板、包丁もきれいに洗い、汚れを取るには濡れ布巾を使います。食べるのは3枚卸しにしてある方が食べやすいです。
- 表裏の尾のつけ根に切れ目を入れておきます。
- 肛門あたりの腹側から包丁を入れ、中骨に刃先が当たるように尾のつけ根まで切ります。
- 魚を上下反対にひっくり返して、背側に包丁を入れ、同じ手順で尾のつけ根まで切ります。
- 指で腹側の身と背側の身を持ち上げ、包丁の刃先で身を中骨から外します。(これで2枚卸しが完成です。)
- 中骨側をまな板におき、背の頭側から包丁を入れ、刃先が中骨にあたるように尾のつけ根まで切ります。
- 身の上下を入れ替え、腹側を同じように尾のつけ根まで切ります。
- 4.の手順で、中骨から身を外します。(これで3枚卸しの完成です。)
- カマの部分を残しているときは腹ビレまでを切り(2の線で頭を落とした場合)、腹骨を包丁を寝かせてすき取り、血合い骨を骨抜きで抜きます。
型の小さいカサゴを2枚卸しや3枚卸しにするときは大名卸しが手間をかけずにできます。
- 頭を落とした切れ目に中骨に沿って包丁を入れ、上下の身を一気に尾のつけ根まで切ります。
- 反対側も同じ手順で、身を中骨から切り離します。
- 後は上の8.の手順で処理をします。
Bグループのカサゴの下ごしらえ
ウロコを取ったカサゴのうち、Aグループ(頭を取って料理をするカサゴ)以外のカサゴの下ごしらえです。A,Bのグループ分けは20センチメートルを目安(刺身にするサイズか否か)としましたが、どんな料理にするかというのが大きな要素になります。後で料理法を決めるときも、手間でなければ頭を残した下ごしらえをすることをお勧めします。
カサゴの頭を残す下ごしらえ
カサゴは頭の周りに身の多い魚ですから、多くの人が、頭を残して料理します。刺し身でも姿造りにする場合は頭を残します。頭を残すカサゴの下ごしらえを3つご紹介します。
c 背開きでの下ごしらえ
Aグループのカサゴの下ごしらえでも背開きをご紹介しましたが、ここでは頭をつけたままの背開きをご紹介します。干物にして焼いても、唐揚げや中華料理のあんかけ料理にも使えます。
- エラブタを持ち上げ、包丁を刃先でエラのつけ根を切り、エラを取ります。
- 頭のつけ根の背に包丁を入れて、中骨に沿って上身を中骨から切り離します。
- 腹骨を中骨から切離します。
- カサゴの上下を逆さにし、口から包丁の先を入れ、頭の上半分(口から上)を2の切口続く様に割ります。
- カサゴの上下を元に戻し、口から包丁の先を入れ、エラブタの端まで頭の下半分を割ります。
- 内腹の端から中骨に沿って刃先で中骨から下身を切り離します。この時、下の皮を切らないように気をつけます。
7. 内臓をとり、血合いを歯ブラシなどでとり、水で流した後、水気をしっかりふき取ります。
干物にするには振り塩をして風通しの良い場所で直射日光を避け、半日から1日干します。
d 腹を割く下ごしらえ
エラを取った後、内臓を取りだすために腹を割きます。姿煮や焼き物をきれいに仕上げるには、肛門から包丁を入れるのではなく右の身の中心より上側に切れ目を入れる隠し包丁を用い、内臓をかき出します。家庭ではしっかりと掃除ができるように中心部を切れば良いでしょう。
- エラブタを持ち上げ、包丁を刃先でエラのつけ根を上下とも切ります。
- 肛門下の腹ビレのぎりぎりから、エラブタのつけ根ギリギリまで包丁を入れます。
- 包丁の先でエラを抜き出しエラをまな板に押し付けるようにして、魚を反対側に引き、エラと一緒に内臓を取りだします。
- 腹の汚れ、血合いをかき出し、水で洗い流します。しっかりと水気を取ります。
カサゴなどの根魚は、エラの間に胃袋が強くくっついています。エラのつけ根の上下の両側を切っておくことが重要です。包丁でうまくいかないときはキッチンばさみを使うことがおすすめです。
e つぼ抜きによる下ごしらえ
イワシやアジなどの小魚のエラや内臓を口から抜くつぼ抜きという手法を使って下ごしらえをします。小型のカサゴや、煮つけや酒蒸し、唐揚げなど姿を美しく仕上げたい場合はつぼ抜きによる下ごしらえが使えます。
- エラブタを持ち上げ、包丁を刃先でエラのつけ根を上下とも切ります。
- 魚の身を傷つけないように、口から割りばしを2本腹まで差し込みます。
- 割りばし2本で内臓を挟み込むように持ち、カサゴをゆっくりと回転させ、内臓を割りばしに絡めるようにしてゆっくりと引っ張り出します。
- 流水を口から入れ汚れを流します。
- キッチンペーパーを割りばしに巻き付け、口から入れて中の汚れと水気をふき取ります。
エラの柔らかい魚の場合はエラを切っておかなくても割りばしで取れますが、カサゴなどエラの硬い魚は先にエラの端を切っておきます。
これで、カサゴの下ごしらえは終了です。カサゴは食材として素晴らしい魚ですから、鮮度を保ちながらていねいに下ごしらえをしましょう。下ごしらえがきちんとできれば、家庭料理は大半できたといっても過言ではありません。料理をするまではバットなどに入れ、ラップをして冷蔵庫に入れておきましょう。
下処理のすんだカサゴの簡単料理
カサゴは見た目は悪いですが、食べると白身で、身が締まっていて癖がなく、骨離れの良い魚です。高たんぱくで低脂肪な身は、煮漬け、唐揚げ、焼き物、汁物などのさまざまな料理が楽しめるので人気のある魚です。スーパーや魚屋さんでも刺し身は売られていることはないですが、弾力があり甘味があります。カサゴの刺し身が食べれるのは釣り人の特権と言えそうです。
きちんと下ごしらえができれば、カサゴがもつ力でおいしい料理にできます。まずはカサゴを使って家庭でできる簡単料理をご紹介します。
カサゴの刺し身
持ち帰ったカサゴを下ごしらえで3枚卸しした身が大きかったり、小さくてもたくさんできたら是非刺し身にしましょう。きちんと処理ができてペーパなどで水気を取りラップして冷蔵保存すれば持ち帰って2日くらいは十分刺し身で食べられます。量があれば、当日と翌日の食感や味の違いが楽しめます。
- 3枚卸しをしたカサゴの身の小骨(血合い骨)が取れているか再点検し、残っていれば丁寧に抜きます。片身でだいたい7本あります。
- 包丁で、皮を引きます。カサゴの皮は弾力がありますからまな板の上で皮と身の間に包丁のあごの部分の葉を入れ皮を引きながら包丁をその上を滑らすように引くと上手に取れます。
- 身の左手からそぎ造りにします。カサゴなどの根魚は身が締まって硬いものが多いので薄造りが適しています。
- 皿に大根のケンや大葉をおき、身を盛り付けます。
もみじおろしとポン酢や、わさびしょう油、藻塩でも良いですね。
ちょっと、姿造りにも挑戦してみたいという方は大きめのカサゴの頭を残して、エラと内臓を取ったあと、そのまま3枚に卸します。
- 尾の付け根に表裏とも切れ目を入れます。
- カサゴを左向きにまな板に置き、頭の後ろから腹びれのつけ根の後方まで包丁の歯が中骨にあたるまで切れ目を入れます。(頭を落とす下ごしらえの写真の2の線です。)
- カサゴの背が右に来るように置き、背びれ側の切れ目の端から背びれに沿って包丁を入れ中骨に刃先をあてながら尾に入れた切れ目まで切れ目を入れます。
- カサゴを反転させ、尾の方から同じ要領で中骨にそって腹の切れ目まで身を切り取ります。
- 尾の方から上下の身を指先ではさみあげるようにしながら身を中骨から切り離し、腹骨も切っていきます。
- 裏面も同じ要領で身を切り取ります。
- 腹骨をすきとり、血合い骨を骨抜きでていねいに取ります。
後は刺し身の手順と同じです。盛皿に楊枝などを使って頭のついた中骨を飾り、刺し身を盛り付けます。お父さんがこれをすると、子供たちの見る目が変わること請け合いです。
カサゴの刺し身の納豆和え
カサゴがたくさん釣れて刺し身もたくさんできそうなときに作ってみました。お酒のあてやご飯のお共になりますよ。
- 3枚卸しにしたカサゴの身に、ふり塩をして冷蔵庫で休め、身をしめます。
- ペーパータオルなどでしっかりと水気を取り、皮を引きます。
- 身はそぎ切りでなく、糸造り(右から細く切る)が適します。
- 納豆を付属の出汁や塩などで味をつけ、小口切りのネギと黄卵を加えて混ぜ合わせます。
- カサゴをいれて軽く混ぜて出来上がりです。
カサゴのアラ汁
カサゴの刺し身を作った時は必ず作る我が家の定番です。カサゴの頭、中骨、カマの部分を使います。
- カサゴのアラに軽く振り塩をします。
- グリルでアラを軽く焦げ目がつくくらい焼きます。
- 鍋に焼いたアラを入れ、水を入れます。
- 沸騰するまでは中火で、沸騰したら火を弱火にしアクを取ります。
- 3分ほど煮て、火を止め椀に盛ります。
- 三つ葉があれば三つ葉を、なければ小口ネギを散らします。
料理屋さんなどでは、カサゴを焼かずに別の鍋で塩ゆでして椀の種に使っていますね。生臭さを飛ばすためだと思いますが、家庭では焼いたものでよいでしょう。香ばしさが食欲をそそります。
カサゴの骨酒
日本酒の好きな人にはぜひ一度試してほしいです。頭と中骨を使いますが、徳島県ではカサゴ酒といって、カサゴを1尾丸ごと素焼きしたものを使うそうです。カサゴのうまみがしっかり出ます。
- カサゴの頭、中骨をグリルで焼きます。これもちょっと焦げるくらいがおいしくなります。
- 湯呑にカサゴを入れます。
- 熱燗より熱いくらいの日本酒を注ぎ、小皿でフタをします。
- 30秒ほど蒸らしたらふたを取り、マッチで火をすり、炎を近づけます。
- アルコールが燃えたら出来上がりです。
カサゴの干物をあてに、カサゴの骨酒を飲む。日本酒好きにはたまらないですよ。
カサゴを1尾丸ごと使う場合は、カサゴを素焼きして、1日乾燥させたものを再度あぶって使いましょう。
カサゴの味噌汁
カサゴの味噌汁はカサゴ料理の中でも知らない人はいないくらいです。具はカサゴ以外は何もいりません。
- 小ぶりのカサゴ(お椀に丸ごと入る)であれば丸ごと一尾、大きいカサゴであれば半分に切ります。
- 鍋に水を入れ火をつけます。
- 沸騰したら弱火にしてアクを取ります。
- 火を止め味噌を入れます。
- カサゴを椀にとり、みそ汁をいれて、小口ネギを散らします。
もちろん具を入れてもかまいません。カサゴからおいしいダシがでて幸せを感じます。
カサゴの一夜干し・塩焼き
頭を落としたカサゴでも、頭を残したカサゴでも背開きしたものは、軽く塩をして半日から一昼夜くらい干しておくと唐揚げにもできますし、そのまま冷凍して保存することも可能です。干したカサゴは、そのままあぶって大根おろし、カボスやレモンを絞って醤油をかけて食べれば立派な一品になります。
一尾を丸ごと塩焼きにするなら、飾り包丁で片身に切れ目を入れ、姿のまま振り塩をして遠火の強火で焼くのがベストです。ホクホクした身の甘さ、骨からの身離れの良さが味わえます。大根おろしに酢しょう油が良く合います。
カサゴのちり鍋
一年中釣れるカサゴですから、お鍋のシーズンならカサゴのちり鍋で食べましょう。食べやすさなら、下処理をした3枚卸しの身を使います。カサゴは骨からの身離れの良い魚ですから、頭を落としたカサゴをぶつ切りにしても食べれます。
- 下こしらえをした身を食べやすい大きさに切り軽く塩をします。(ぶつ切りの場合も同じ)
- カサゴの頭、中骨のアラを数匹分鍋に入れ、たっぷりの水でアクを取りながらだしを取ります。(ここで、1で作った切り身を湯通ししてアクを取り、冷水でしめてもいいですね)
- 1のだしを、ザルなどで濾し、昆布を引いた土鍋に移します。
- 日本酒をカップ半分ほど加え火をつけてカサゴを入れます。
- 煮立ったら昆布を取り出し、豆腐や白ネギなどの野菜を入れます。
- ポン酢、もみじおろしでいただきます。
鍋の季節にぜひ挑戦してみてください。
下処理のすんだカサゴの定番料理プラスα
カサゴ料理といえば、煮つけ、唐揚げが定番ですね。レシピをご紹介するまでもないと思いますが、私のレシピをご紹介し、家庭でできる中華風のカサゴ料理を2品ご紹介します。
カサゴの煮つけ
頭を残し、エラと内臓を取る下ごしらえをしたカサゴを使います。最初から煮つけをする予定なら隠し包丁で下ごしらえがしてあれば良いですね。
- カサゴの左面に飾り包丁をします(身がはぜないのと、味の浸み込みを促します)。
- 熱湯を沸かし、カサゴをくぐらせすぐ冷水で冷まします。残っているウロコがたちますので取り除きます。(匂いを取ることにもなります。面倒なら省いてください。)
- 鍋(フライパンでも可)にカサゴを左頭(飾り包丁の切れ目が上)でいれて水、日本酒、みりん、醤油を3:3:2:1で加え火をつけます。
- 煮汁が煮立ったら弱火にし、スプーンなどで煮汁をカサゴにかけて、皮を固まらせます。
- ゴボウ、シイタケ、長ネギなどの付け合わせとショウガの薄切りを加え落しブタをして10分から15分ほど煮ます。
お皿に盛り付けたときに千切りショウガを乗せるとおしゃれです。
カサゴの唐揚げ
カサゴの定番料理の一つです。二度揚げすると骨まで食べられます。背開きにしたカサゴを使うと簡単です。
- 下ごしらえをした頭のついたカサゴは左右の身に切れ目を入れます。
- 型の大きいカサゴの場合は両側の背びれの横に包丁を入れ、刃先を中骨に当てながら胴の2/3くらいまで切れ目を入れます。
- 日本酒と酒を軽く振ります。
- 片栗粉をカサゴにまぶしていきます。ヒレや尾、腹の内側にもしっかりとまぶし、余分な片栗粉はふるい落とします。
- 鍋に油を注ぎ、170度くらいの温度で揚げます。カサゴが大きい場合は、ひっくり返したりせず、お玉などで油をすくいかけます。カサゴがきつね色になるくらいまでじっくりと揚げます。
- 一度取り出し、休めます。目安は揚げた時間の半分から同じくらいの時間です。
- 油の温度を190度くらいにし、カサゴを二度揚げします。ヒレから泡が出なくなったら上げて、油を切り皿に盛ります。
レモンと塩コショウを添えます。開いたカサゴの場合は身が取れやすいのでもみじおろしとポン酢でもおいしく食べられます。
小型のカサゴの場合は、素揚げにして南蛮漬けにしてもおいしいですし、日持ちします。油を避けたい場合は素焼きにして南蛮酢につけてもおいしいですよ。
カサゴの中華風姿蒸し
頭を残したカサゴを使った中華風の姿蒸しです。中華料理屋で同じ根魚であるキジハタなどで作られています。蒸し器がなくても、フライパンや深めの鍋で代用できます。
- カサゴを、唐揚げの1,2の手順の要領で準備します。
- カサゴが乗るお皿を準備し、長ネギの薄切りを敷き詰めショウガの千切りを散らします。
- 2の上にカサゴを入れ20分蒸します。
- かけ汁を作ります。煮切った紹興酒に中華スープ、しょう油、砂糖、塩を味見しながら好みで仕上げます。量は魚の大きさに合わせてたっぷりつくりましょう。最後にカサゴが蒸し上がった後の蒸し汁で味を調えます。
- カサゴが蒸し上がったら大きめのお皿に乗せかえ、細切りにした白ネギ(白髪ねぎ)をたっぷりとのせて4のかけ汁をかけます。
- フライパンでごま油を熱して、白髪ねぎを飾ったカサゴに回しかけます。
最後のごま油をかけたときのジュッという音とごま油の香りが食欲をそそります。難しそうに見えますが、案外簡単な料理です。
私は、蒸すときに日本酒を振りかけて、酒蒸しで食べる事も多いです。
カサゴのチリソース和え
ピリ辛のお好きな人にカサゴのチリソース和えをご紹介します。チリソース和えは、四川料理でエビやワタリガニを使って作られる有名な一品です。チリソースは市販のもので間に合いますが自分で作ることもできます。ここではチリソース用のスープを最初に作っておき、香味野菜、豆板醤などの調味料を合わせます。
以下のレシピ中の分量は目安です。作る量に合わせてこの割合で作ってみてください。
チリソーススープを作っておきます。
以下の材料を合わせてスープ上にしておくだけです。
- 中華スープ…1/2カップ
- しょう油…大さじ2
- 日本酒…大さじ2
- 砂糖…小さじ1
- 塩…小さじ1
- 三枚に卸したカサゴを一口大に切ります。
- 紹興酒(大さじ2)、おろししょうが(小さじ2)、塩(少々)、ごま油(大さじ1)を合わせてカサゴの切り身を5分ほど漬けます。
- 長ネギ(1/4)、しょうが(1カケ)、ニンニク(1カケ)をみじん切りにします。
- 卵白(1個分)に片栗粉(大さじ3)をまぜ、衣を作ります。
- 170度の油で4の衣をつけた2のカサゴの切り身を2分くらい揚げます。
- 中華鍋(なければフライパン)を熱し、油を引いて3の長ネギ、しょうが、ニンニクを炒めます。
- 香がたってきたら、豆板醤(大さじ1)、ケチャップ(大さじ4)、チリソーススープ、酢(大さじ1)を順に入れ混ぜます。
- 強火にし揚げたカサゴを入れ、ソースを絡めながら炒めます。焦げないように注意します。
- おおよそ火が通ったら水溶き片栗粉を少しずつ加えとろみをつけます。
- ごま油をまわしかけ混ぜてできあがりです。
白身で淡泊なうまみのあるカサゴはあっさりとした料理にも、こってりとした料理にも合います。ここでご紹介したのはほんのわずかですから、いろいろ試してみましょう。
釣ったカサゴはいろいろな料理で味わいましょう
これまでカサゴについて1年中狙って釣れるロックフィッシュ!カサゴ(ガシラ)はこんな魚です、人気No1のロックフィッシュ!カサゴ(ガシラ)基本の手軽な釣り方、身近なロックフィッシュ「カサゴ」を狙ってソフトルアーを使ってみようとご紹介してきて、今回は釣ったカサゴの料理法をご紹介しました。手軽に釣れて、私たちを楽しませてくれて、持ち帰っていろいろな料理をして、また私たちをおいしさで楽しませてくれるカサゴです。皆さんも、ぜひカサゴ釣りを楽しんで、おいしいカサゴ料理を楽しんでください。
釣った魚は自分で料理して振る舞うをモットーに関西で休日を中心に釣りをしています。釣果と腕はともかく釣り歴は長いです₍^^;。
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